スタインウェイコラム

整調-regulating の実際

調律・修理・メンテナンス

整調はピアノ整備の基礎工事です。(regulate=規則立てる、統制する)

ピアノは演奏者の要求にこたえてくれなければなりません。
演奏者がピアノに触れる場所は「鍵盤」と「ペダル」です。演奏者が鍵盤とペダルに意思を伝えピアノがそれに応えて音を発し音を制御します。
つまり演奏者のイメージを体現してピアノが動いてくれなければなりません。それが可能なように各部所を調整するのが「整調」です。これは目には見えないのですがとても重要な整備です。

調律師が「ピアノ調律」にお伺いした時、ピアノの「整調」については、特段のばらつきがなければざっと均す程度の調整で済ませますが、必要がある場合はお客様に時間を取っていただいて調整作業を実施します。

ピアノの整調にはさまざまな細かな作業がなされます。その実際をご説明します。

ベッディング調整

鍵盤がピアノ本体の棚板(キーベッド-鍵盤の寝床)に正しく設置されているかを確認し調整します。

ベッディング調整

ベッディング-棚板に鍵盤筬が密着しているか確認・調整

鍵盤調整

各鍵盤が適度な抵抗・遊びを持つように調整します。快い弾き心地を実現するための基礎工事の一つです。

鍵盤の抵抗度合を調整

鍵盤の抵抗度合を調整

鍵盤高さ調整

88鍵盤の高さを均一に揃えます。高速道路ではほんの少しのでこぼこでもハンドルやボディーにショックが伝わりますからね。

 

鍵盤高さ調整

鍵盤の高さをきちんと揃えます。

弦合わせ

ハンマーが適切な位置で弦に当たっているかを確認・調整します。発音や音色など特にシフトペダル使用時に影響があります。

弦合わせ

ハンマーが弦に適切な位置で当たっているかを確認調整。

 

ハンマーと弦を適切な当たり具合に調整

ウィペン調整

ハンマーを持ち上げるアクション部品が適切に当たっているかを確認します。鍵盤の動きつまり演奏者の意思がピアノに伝わるために必要な作業です。

ウィペンとハンマーの当たりを適切に調整

ウィペンとハンマーの当たりを適切に調整

打弦距離調整

静止状態のハンマーが弦に触れるまでの距離を正しく調整します。打弦距離のばらつきや距離の大小により弾きにくくなったり音質がバラついたりします。

打弦距離を調整

打弦距離を調整

ジャック位置調整

ジャックとは鍵盤が動いてハンマーを突き上げる部品です。ウィペン同様演奏者の意思をピアノに伝える重要部品です。その位置関係を調整します。

ジャック位置調整

ジャック位置調整

ハンマー接近

鍵盤をゆっくり押し下げていってハンマーが弦に当たる寸前で落ちる(エスケープ)するよう調整します。調整によりpp~fffの演奏表現の幅が拡がります。

ハンマー接近調整

ハンマー接近調整

鍵盤深さ調整

鍵盤を押し下げて底に到達するまでの距離(深さ)を定規を使って10mmに調整します。88鍵が揃うことで演奏者が戸惑うことなく鍵盤をコントロールできます。

鍵盤深さ調整

鍵盤深さ調整

ドロップ調整

ジャックの動きとも連動する調整です。ハンマーの動きを見ながら調整します。

ドロップ調整

ハンマードロップ調整

バックストップ調整

ハンマーの戻る位置を調整。

 

バックストップ調整

バックストップ調整

スプリング調整

鍵盤から手を離したときにジャックを戻して次の打鍵に備えます。強すぎても弱すぎてもダメです。タッチ感に大きく関わります。

スプリング調整

スプリングの強さを調整

ペダル調整

右からダンパー、ソステヌート、シフトそれぞれのペダルが十全に役割を果たすよう動きを確認、調整していきます。

ペダル調整

写真はダンパーペダルの調整

 

シフトペダルでアクションの動きを確認

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